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白馬とお姫様

婚活におけるシンデレラコンプレックス/割り切れない問題

青山と言う土地柄、本当に驚くほどの超ハイスペック女子と出会って来ました。
アイビーリーグ出身者で国際的な弁護士であったり、グローバル企業の管理職であったり、
はたまたいったいどれくらいの額のお金を動かすのか見当もつかないようなトレーダーであったり。
経歴や家柄だけ聞くと、畏れおおいようなハイスペックの彼女たちも素顔は素直で可愛い女性達。

挫折を知らないため、至って純粋で優しい。
そして、十二分に高年収のハイスペック女子達の中にも、結婚するお相手には守られたいと言う価値観、シンデレラコンプレックスが確かにあることに驚きます。
勉強と仕事は出来るけれど、素顔は守られたい女性だという事。
このハイスペック女子であることとシンデレラコンプレックスの深い結び付きについて、少し考えて見たいと思います。

誓いのキスをするカップル

デート代が割り勘だった!

アイビーリーグと言わずとも、十分にハイスペックな女性達は婚期が若干遅れ気味なことは確かです。
彼女達はまだ十分に若く魅力的で高年収、頭が抜群に良く性格も多くの場合良くて努力家、
本当に非の打ち所がないくらいな人々。
しかし、年齢が物を言う婚活においては、非の打ち所は年齢です。
もう一つ、ハイスペック女子の婚活を苦しいものにするのが、胸に抱えたシンデレラコンプレックス。

頑張って来た自分に誇りが有り、過去に大きな挫折はなく、現在多くのものを手に入れているが、
無い物がたった一つだけ。それは自分と釣り合うハイスペック男子の夫。

自分以上に稼げて、実年齢も見た目も若く体力と美しいスタイルを保っていること、
自分以上の頭脳があること、学齢も家柄も同等かそれ以上。

まるでシンデレラコンプレックスそのもの。
経済的に自立しているハイスペック女子達の心に巣食うシンデレラコンプレックスは、
まるで無い物ねだりの子供のように自分を苦しめる。
特に自分が資本の婚活で顕著にNOが突きつけられるからこそ、辛い思いをより一層強くする。

私は多くのハイスペック女子達の婚活をサポートさせて頂いていますが、自分より年収や学歴やその他諸々低くても良いと言い、
実際にそのような男性を選んで結婚した女性は片手で数えるくらいしかいない。
そして、多くのハイスペック女子は割り勘にとても敏感に反応してしまう。
端的に言えば奢られたいのだ。

私の王子様はシンデレラに割り勘なんか要求しない!それはお金の問題ではなく、心意気の問題で、
いかに私を大事に思っているかを、まずお金を使うことで示して欲しい、とそう思っている。
それが満たされない時の悩みの深さは、きっと男性には想像がつかない。

確かに年収差が3倍も違えば、お金の価値も違ってくるので払って欲しいと思う気持ちは分かるけれど、
男性と同等の年収であっても、出来ればデート代を出して欲しいというハイスペック女子の願望は捨て切れない。
まず男性が心意気を見せてくれた後は、果たしてハイスペック女子はどうなるのだろうか。

バラの花束

均等法と未婚率と出生率の関係

その昔、一度か、あるいは数回しか会ったことのない相手とお見合い結婚していた時代。
女性に経済力持てなかった時代。
その頃は、稼ぐのは男性で女性は子供を産み育てた。
結婚して子供を産むことが一人前になる証でした。
(勿論、農業や商売屋の奥様は旦那様と一緒に働いて、子育てもしたスーパーウーマンだったのですね。)
しかし、時代が変わった現在でも食事代を気前よく出してくれる男性に女性は心惹かれる。

一方のハイスペック男子達はハイスペック女子達より一歩先にお互いが自立する関係性の世界に歩みを進めているのではないかと思うことがある。
(ただし、男女間の賃金格差が歴然としてあることは忘れてはいけないと思います。)

確かに昭和の時代、お金のある男性は女性にお金を出させなかったし、
そしてそういう気前の良い男性が女性にとって理想の人でした。
しかし、その代わり男性は結婚してしまえば最後、家庭で育児参加などしないことがむしろ当たり前だったように思います。

『仕事が忙しいのだから、家事なんて出来るはずがない。』
『旦那様を家事で疲れさせるなんてとんでもない悪妻だ。』

その頃に休日や退社後に育児をしてくれる男性がいたとすれば、かなり稀有な存在で褒められるような時代だったように思う。

今のハイスペック男子の中にジワジワと多くなっている、女性だからと言って甘やかさず
デート代を割り勘にするハイスペック男子達は家庭を持ったら果たして育児を担ってくれるのだろうか。
だとすれば、割り勘だからと即交際を終えてしまうことは大きな間違いではないかとも思ってしまいます。

男女共相手に若さを求め、女性は男性に高年収を求め、男性は女性に仕事と家事の両立を求める。
男女共に相手に求めるものが多くて折り合わず、女性が一人で生きて行ける経済力があれば
結婚しない選択をする人々が増えて当然、そしてその結果出生率も減ってしまう。
女性は社会的な地位を手に入れた代償に失ったものも大きい。
男女共に同じ歩調で意識を変えて行かなければ益々結婚しない人達が増えて行ってしまうように思うのです。

白馬とお姫様

単なるケチと正しい意思を持ったハイスペック男性とをどう選別するか

人の性格を見抜くことはとても難しいと思います。
何か事が起これば対応の仕方でわかる部分があるけれど、事もそうそう起こらない。
言葉で取り繕うことも出来、好きになるとあばたもえくぼとばかり相手の言葉を良いように受け取ってしまう。
反対に、相手が正しい考え方を持っていてもそれをどう見抜けばいいのか、見抜けるのか。

やはりこれはじっくりと話し合う、これ以上正しい方法はないと思います。
よく刑事さんは犯人に何度も同じことを聞き、答えの矛盾を探り嘘を見抜くと聞くが、結婚相手にも有効だと思うのです。

「結婚前には両目を大きく開けて見よ結婚してからは片目を閉じよ」と言う格言があるけれど、
自分の一番大事にするコアな部分は何度も何度も聞いた方が良い。
そして、心に少しでも違和感が浮かんだら目を瞑らずに突き詰めて見ること。
大抵、後で問題として起こってくることは、小さな棘のように最初から何か心に引っかかる違和感として感じていることが多いから。

それには、話し合いが出来る相手でなければいけないし、嫌なことを言われたからと逃げる相手ではいけない。
聞きづらいことを聞いたときにも、しっかり答えてくれるような人が絶対に結婚後幸せになれる相手だと思うし、
うやむやに誤魔化す人は結婚相手にはお勧め出来ない。

単なるケチでデート代を割り勘にするハイスペック男子は、よく観察すれば小さなところでほころびが出ると思う。
ケチな男性は結婚後も奥さんにお金を使ってくれない可能性が大きい。
稼いだお金を自分のためだけに使っている夫に、尊敬や愛情の念を持ち続けることは困難だと思う。

果たして、自分の彼がどうなのか主観が入って見極めが難しければ、カウンセラーに聞いたり母親に相談するのは最も賢い選択だと思います。
人生経験が自分より多く自分のことを思ってくれる人が良い。
同世代の友人だと人生経験は自分と同程度で物足りないことと、だいたいがドリームキラー役に回る人が多いことが理由です。

結婚指輪

まとめ

あなたの婚活が上手く行かないことの原因の一つに、あなたの根深いシンデレラコンプレックスがないかと一度考えてみて欲しいのです。
そのシンデレラコンプレックスはもしかすると過去に満たされなかった何かの埋め合わせではないでしょうか。

男性は年収を上げてから結婚相手を探したほうが、より理想に近い女性と出会えるというのはある意味正しい。
あまりにも年を取り過ぎず、あまりに若すぎる女性を希望するのでなければ、という条件付きですが。

一方、女性が年収を上げて自分の理想以上の男性と出会おうという発想はちょっと難しい。
若いうちはあまり高年収だと却ってそれが婚活の足手纏いになることもあり、年収を上げる事で年齢も上がってしまうと、婚活がより一層困難になってしまう。
むしろ女性は純粋に真面目に仕事に取り組み、気づいたら年収も年齢も上がっていたというのが本当のところだと思うのです。

女性もある年齢になったら年収は高いほうが低いより絶対的に有利だけれど、それでも若さと秤にかければ若さが勝るのは自明の理であるからだ。
この場合の若さとは、相手との比較なので相手の年齢を上げれば解決もするが、なかなかそれが難しい。

婚活する男性の多くは、子供が欲しいということが動機づけになって婚活を始める人が多いため女性の若さにこだわるが、
女性は男性の見た目、内面の若々しさなどから、やはり男性の若さにとてもこだわっている。

さて、あなたの中の男性への依存性を一度振り返って考えてみてはいかがでしょう。
お金の問題は顕著で分かり易い。
相手が苦労して手に入れた物を、自分になぜ使わないと憤りを感じることは、
まだ恋人でもない関係であれば、冷静に考えれば少し控えたほうが良いかも知れない。

相手にお金で依存すればその他の事でも依存が始まり、最悪は共依存夫婦になってしまうかも知れない。
あなたを依存させてくれる男性は、もしかすると相手も依存性があるかも知れないところも一度考えてみて欲しい。
あなたに自立を促してくれる男性は、結婚後も自立した同士の程よい関係が築ける相手かも知れないのです。

ハイスペック女子は仕事上の権利は主張しても、結婚相手には頼りたいという甘い夢を捨てられず、
結婚後の生活は自分よりももっと豊かな男性に依存したい気持ちが心のどこかに有り、
それをハイスペック男子達がNOをつきつける事で変わってゆくことは必然だろう。

それが現在の婚活における割り勘問題の根底にあるものかも知れないと思えて来た。
ハイスペック男子がなぜ割り勘(あるいは何割かの支払いをさせる)にこだわるのか、
絶対に奢ったほうが婚活では有利に決まっているにもかかわらず、です。

そうだとすると、これから益々割り勘をする高年収男性は増えてゆくに違いないと思います。
きっとこの流れは変えられない。
女性がどんなに異議を唱えようとそれが時代の流れというものなら、いずれ受け入れざるを得ないように感じます。
現在はハイスペック同士の成婚カップルの多くが割り勘ではなく、お金の面では男性に依存しているようですが、いずれ近い将来割り勘派が大多数を占めるようになるのでしょうか。

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